阿波銀行企業年金基金の「アセットオーナー・プリンシプル」受け入れについて
2025年03月17日
株式会社阿波銀行(頭取 福永丈久、本店:徳島県徳島市)は、阿波銀行企業年金基金(以下「当基金」)が、加入者および受給者の最善の利益を勘案して、年金資産を運用する責任(フィデューシャリー・デューティー)を果たしていく上で有用と考えられる「アセットオーナー・プリンシプル」(2024年8月28日内閣官房策定)の趣旨に賛同し、各原則を受け入れることを表明しましたのでお知らせいたします。
プリンシプルの各原則にかかる当基金の方針は以下の通りです。
【原則1】
アセットオーナーは、受益者等の最善の利益を勘案し、何のために運用を行うのかという運用目的を定め、適切な手続に基づく意思決定の下、経済・金融環境等を踏まえつつ、運用目的に合った運用目標及び運用方針を定めるべきである。また、これらは状況変化に応じて適切に見直すべきである。
【実施状況】
当基金は、年金規約に規定した給付を将来にわたり確実に行うことを目的とし、その達成のため、許容されるリスクの範囲内で、安全かつ効率的に資産の運用を行います。
将来にわたって健全な財政運営を維持するために必要な収益率を安定的に確保することを運用目標とし、当該運用目標達成のために、分散投資、リスク管理に関する事項等を定めた「年金資産の運用に関する基本方針」を策定しています。
当該基本方針は、資産運用委員会(運用執行理事、厚生、財務、資産運用の専門家および労働組合で構成)での審議を経て代議員会での承認を得るなどガバナンス体制の下で行うこととしており、今後も当基金の状況や環境変化等に応じて、その前提条件との整合性を確認したうえで見直しを行います。
【原則2】
受益者等の最善の利益を追求する上では、アセットオーナーにおいて専門的知見に基づいて行動することが求められる。そこで、アセットオーナーは、原則1の運用目標・運用方針に照らして必要な人材確保などの体制整備を行い、その体制を適切に機能させるとともに、知見の補充・充実のために必要な場合には、外部知見の活用や外部委託を検討すべきである。
【実施状況】
当基金は、運用基本方針に基づいた運用執行ができるよう、事務局に企業年金・資産運用に係る知識・経験を有する人財を計画的に確保・配置するとともに、知見の補充・充実のため、必要に応じて運用コンサルティング契約を締結している外部機関等の外部知見の活用を図ります。なお、外部機関ならびに運用委託先等が実施する研修・セミナー等を活用し、役職員の知識・スキルの向上に取組んでいます。また、執行と監督の分離の観点から、資産運用の状況は、資産運用委員会にてモニタリングを行います。
【原則3】
アセットオーナーは、運用目標の実現のため、運用方針に基づき、自己又は第三者ではなく受益者等の利益の観点から運用方法の選択を適切に行うほか、投資先の分散をはじめとするリスク管理を適切に行うべきである。特に、運用を金融機関等に委託する場合は、利益相反を適切に管理しつつ最適な運用委託先を選定するとともに、定期的な見直しを行うべきである。
【実施状況】
当基金は、運用基本方針の中で、分散投資と運用機関の選任・評価について定めています。
分散投資は重要なリスク管理手法であり、収益率とその変動性等が異なる複数の運用資産に分散させる等の投資対象の多様化(オルタナティブ投資を含む)に努めます。
運用委託先の選定・評価は、定量面および定性面により総合的に判断します。また新たな運用委託先・運用商品を採用する際は、原則資産運用委員会に諮るなど十分に検討のうえ、意思決定を行います。
運用状況については、四半期ごとの委託先からの運用報告等を通じて母体行たる株式会社阿波銀行の取締役会に報告しています。
また、外部コンサルティング機関から運用評価・モニタリングについての報告を受けるとともに、その結果を資産運用委員会にて報告・審議します。
当該運用評価・モニタリング結果を踏まえ、適切なリスク管理のもと、必要に応じて運用委託先・運用商品の見直しを行います。
なお、運用受託機関の選定に際しては、適切な利益相反管理を行っています。
【原則4】
アセットオーナーは、ステークホルダーへの説明責任を果たすため、運用状況についての情報提供(「見える化」)を行い、ステークホルダーとの対話に役立てるべきである。
【実施状況】
当基金は、加入者および受給者への情報提供を目的に、運用基本方針、運用の概況等を基金ホームページに掲載します。また、毎年、受給権者に対し情報誌を郵送するなど、情報提供ルートの多様化を図り情宣活動の強化に努めています。
【原則5】
アセットオーナーは、受益者等のために運用目標の実現を図るに当たり、自ら又は運用委託先の行動を通じてスチュワードシップ活動を実施するなど、投資先企業の持続的成長に資するよう必要な工夫をすべきである。
【実施状況】
当基金は、投資先企業の持続的成長に資する取組みとして運用委託先のスチュワードシップ活動を定期的にモニタリングし、またその結果を運用委託先から報告を受けるなどのスチュワードシップ活動に取組んでいます。また、企業年金スチュワードシップ推進協議会へ加入し、協働モニタリング活動を通して中長期的な投資成果の獲得を図ると共に、サステナブルな社会の実現をめざして、各運用委託先の取組みを確認・評価し、投資先企業の企業価値の向上に努め、中長期的な投資リターンの拡大を図ることを求めます。
〇本件に関するお問合せ
阿波銀行企業年金基金 担当 松田・宇治 (TEL 088-652-9303)